『スマホ勉強革命』を読んだので感想などまとめておく。
単にスマホと距離を置いて勉強に集中しよう、というよりは能動的にスマホを使い倒して勉強をブーストしよう、という主旨だった。
ただ、文中でよくカレンダーの予定に対してコピー&ペーストって言葉が使われていたので、本筋に集中できなかった。著者は複製機能を知らないのかな……ほんとにスマホでコピー&ペーストしてるんだろうか?それとも複製機能のことをそう呼んでいるだけ?
[なぜ読もうと思ったか]
たまたま、図書館で目についたので、というのが正直なところ。小さな図書館だからか、1年近く前に出た本書が新刊コーナーの目立つところに置いてあった。
何か勉強しよう、と思っても最近はスマホでTwitterやSlackを見てしまうことが多いので、なんとかしたいと思っていた。そうした状況の改善に役立つかも、というのが主な動機だ。
加えて、将来こどもたちの勉強の参考になるかも、というのもこの本を手にとった理由の一つだ。
目次は次の通り。
プロローグ スマホは使い方を変えれば、勉強に革命を起こす最強の武器になる
PART 1 なぜ、このやり方だと勉強の効率が上がるのか
「スマホ依存」の本質的な問題点
東大や司法試験合格者は「スマホの使い方」が違った
「能動的な使い方」に変えると頭がよくなる!
学習アプリへの過剰な依存の危険
ネット授業を上手に使う「脳内3D勉強法」PART 2 スマホで合格を勝ち取るメンタルトレーニング
未来の自分をスマホで励まそう!
感情をスマホに吐き出せ
月別カレンダーを見て脳の準備
スマホの機能で、いい勉強習慣をつけるPART 3 短時間で勉強力を上げる「集中できる脳」のつくり方
集中力を上げたいなら、スマホを机の上に置くのはやめなさい
集中力が飛躍的に上がる「タイマー勉強法」
脳の機能を回復させる「休み時間」の使い方PART 4 スマホを活用して、脳に効率よく記憶を残す!
寝ている間に記憶力を高める注目の「TMR学習法」
「検索機能」を使った関連語連想記憶術
[読んで何がわかったか]
紹介されていたスタディハック的なスマホの使い方、つきあい方は主に3つ。
- メンタルトレーニング用のカレンダーを作り、自分のコントロールできる、チャレンジ精神のある内容のエンカレッジメント(勇気づけ)のための通知をリピートして、メタ認知能力を上げる(例:毎朝7時に「朝の音読、頑張ろう」など)
- 集中する時は、集中する時間のアラームを設定し、アラームのみ鳴る設定にし、スマホをカバンやポケットの中など見えない場所にしまうことで、通知を待機し続ける脳の待機電力を減らす
- 脳は自分が能動的に興味を持った瞬間が一番長期記憶に残りやすいので、例えば英単語なら語源や関連する単語をスマホで一気に調べて、発見の感動を噛み締める(=アハ体験)、また、調べる前に自分なりに考えを巡らせることで精緻化リハーサルを行い記憶を定着させる
簡単な説明は著者の経営するクリニックのサイトにも掲載されていた。
他にも、以下のようなスマホの使い方が効果的だと説明されていた。
- 勉強したい内容を自分でまとめて録音した物を、歩きながら聞いて勉強するウォーキング勉強法
- 勉強中や試験前に雑音を遮断するためにスマホで音楽を聞く、ただし、目は試験の注意事項や勉強の内容をスマホにまとめておいて、それらを確認する
- 21世紀型の睡眠学習TMR(Targeted Memory Reactivatio)を活用する(例:昼間勉強する間、スマホで波の音などを聞いておき、睡眠中も同じ音を流すことで記憶の定着を図る)
どれも別にスマホでなくてもできるんだけど、SNSとかゲームとか(受動的な)楽しい要素がたくさん含まれているスマホとうまくつきあっていく上では知っておくと良いかもしれない。
[今後どう活かすか]
実は、エンカレッジメントのためのカレンダー通知機能はすでに部分的にではあるが、実践している。
体幹や腹筋を鍛える目的で3年ほどプランクを続けていて、備忘もかねて毎朝シンプルに「Plank」とだけ通知を表示するようにしているのだ*1。「コントロール可能」で「チャレンジ精神」のある内容ではあるが、「エンカレッジメント」の要素がかけているので、早速通知の表示を「Plank & Get Healthy」にした。確かに、ただ「プランクする」よりは勇気づけられるというか、目的が明確に文字として目に入るだけでも気分が良いような気はする。
あとは、他にもいくつか通知を追加して、メタ認知能力を上げていきたいと思う。
それから、集中する時にアラームにする、は簡単にできそうなのでやってみたい。そもそもアラームはApple Watchだけで利用できるので、iPhone本体は完全にサイレントモードにしてしまっても良いかもしれない。
ただ、夜寝る時に音楽をかけるのは、寝室の関係で難しいので試すのは難しそうだ。音でなくにおいでも効果があるらしいので、著者が実践しているというコーヒーのにおいの方を試してみようか。しかし、最近記憶しないといけないことは特にないので、試す対象がない。プログラムを書く時は公式ドキュメントでも何でも見ながら書けるし、AWSの各種サービスは進化が速いので記憶する意味はあんまりないし……。
というか、においバージョンの睡眠学習、もはやスマホと関係ないな。
[まとめ]
- 『スマホ勉強革命』を読んだ
- 単にスマホと距離をおくのではなく、能動的にスマホを勉強に活用する方法がたくさん紹介されていた
- メタ認知能力を高めるカレンダー通知リピートは既に効果の一部を体感済みなので、さらに活用していきたい
*1:たまたま忘れて1日飛ばしたり、骨折して休んだりしたので、丸1年継続できたのは2019年が初めてだった。