2019年7月2日(火)に開催されたDevelopers Summit 2019 Summerに参加してきた。
[セッション以外の感想]
デブサミと名のつくイベントに参加するのはこれが2回目であり、御茶ノ水で開催される夏のイベントに参加するのは今回が初めてだった。
半年ほど前にDevelopers Summit 2019に参加した時の様子はこちら。
御茶ノ水ソラシティという会場に行くのは初めてだったが、JR御茶ノ水駅の聖橋口から徒歩1分とのことで迷わずたどり着くことができた。10時過ぎに会場に到着したら、すでに会場にはたくさんの人が。早速セッション会場に向かうと、すでに席が3〜4割は埋まっていた。
会場では主催の翔泳社さんの本も売っていたので、セッション終了後に立ち寄ろうと思っていたら、目的の本は売り切れてしまっていた。無念。積読が増えなくて嬉しいような悲しいような。
なくなりましたっ
— ichitani / 正しいものを正しくつくる (@papanda) July 2, 2019
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先日のAWS Summitとは異なり、初対面の人に会う機会はなかったものの、チームメンバーと一緒にセッションに参加したり、その場でセッションの感想を交換したりすることができた。育児を理由に在宅勤務をしている身なので、夜はチームメンバーと飲みに行くこともなく大人しく帰宅。神保町が近いし、放心亭とかカギロイとか行きたかった……。
#AWSSummit Tokyo 2019 / Day1 に参加した - kdnakt blog
#AWSSummit Tokyo 2019 / Day2 に参加した - kdnakt blog
#AWSSummit Tokyo 2019 / Day3 に参加した - kdnakt blog
[セッションの感想]
朝からぶっ通しで9つのセッションに参加したのだが、全ての感想をまとめる体力がないので、印象的だったセッションの感想をいくつか。
全体としては、『Effective DevOps』に通じる話が多かったように思う。「チームの多様性でもってプロダクトのあるべき姿を磨く」、「失敗を許容する」、「意見の対立を受け入れ学習していく」、「プロダクトチームは営業、サポート、法務も含む」などなど。同書の後半は未読なので、読み終わった後に改めて発表資料を見直すとさらに何か得るものがあるかもしれない。
10:15~11:00 【A-1】 愛されるプロダクトをつくるエンジニア組織とは
Tablyの及川さんの発表。及川さんの話は以前にomoiyari.fmで聞いたことがあった。
最近の流れとしては、MVP(Minimum Viable Product、実用最小限の製品)からMLP(Minimum Loveable Product、愛される製品?)に流れが変わってきているらしい。実用最低限では、初期ユーザーを惹きつけ継続してもらうのが難しく、十分にマネタイズできない、ということか。
ググってみると、2014年頃からMLPという言葉が使われているらしい(ざっと調べただけなので、もっと古いかも……)。継続利用によるマネタイズ、つまりサブスクリプションモデルのサービスはもっと前からあるだろうから、ここ1〜2年の新しい流れ、という訳でもないようだ。
講演では、イベントのテーマに沿って、プロダクトマネージャやエンジニアリングマネージャの役割やJob Descriptionの重要性などの話が出ていたが、個人的に印象深かったのは、最後の数分。「自己満足のコードではなく、ユーザーにどんな価値があるか」、「プロダクトへの愛、プロダクトを使うユーザーを見て喜びを得よう」といった言葉が刺さった。
今の自分はどうだろうか?自己満足のコードを書いていないだろうか。ユーザーに価値を届けられているだろうか?プロダクトへの愛……愛着はある。それは愛情だろうか?自分が開発したプロダクトを使うユーザーを見たことはあっただろうか?
講演では、Google Chromeや、Google IMEなどといったプロダクトが例に出されていた。そこまでメジャでないにせよ、やはりB2Cのプロダクトでないと、実際の利用者を見て喜びを感じるのは難しいような気もする。
より直接的にユーザーに価値を届けるためにB2CやB2B2Eのプロダクトに移るべきだろうか。想像力がなくてユーザーとの繋がりが見えていないだけだろうか。今のプロダクトでもっと越境して出来ることはないだろうか。
11:15~12:00 【A-2】 今後の生き方についてサラリーマンエンジニアが人生半ばにして考えてみた
ディライトワークスの上野さんの発表。
現在の年齢と定年時の年齢の差分から計算して、リリースできる成果物がいくつあるだろうか。変わらないことをこそ恐れよう。無意識的な選択は無意識であるがゆえに気がつきにくく、時間を浪費してしまいがち。
「今のエンジニア人生、本当にあなたが選択したものですか」という言葉が刺さった。
そもそも自分は何がやりたかったのだろうか。エンジニア?
それ以外だとして、どうやって生きていけるだろう。何を選択できるだろう。
13:15~14:00 【A-4】 ソフトウェアアーキテクチャの組織力学
レクターの広木さんの発表。
難しい話が多かったのであまり理解できた気はしないが……。
悪い組織構造は悪いシステムを生み出し、組織をコロコロ変えると悪いコードが生まれナレッジも消えていく……ウッ。身に覚えがあるようなないような。ゲシュタルト原則により、チーム間の境界線が認識されると、取引コストの低い方にコミュニケーションが偏る……ウウッ、これも身に覚えがあるような。
この辺の話、組織改編とかの決定を行ってる人に、どういう風に考えてるのか聞いてみたい。何か考慮しているんだろうか。それとも全く考えてないんだろうか。
17:25~18:25 【A-9】 あらゆるものをカイゼンせよ
なんと3本立てのリレーセッション。
1本目、ナビタイムジャパンの小田中さんの発表。
冒頭で宣伝されていた7/1リリースのSlack用ナビタイムアプリが気になる。とりあえず個人Slackに追加してみたけど使うタイミングあるかな……使わないと入れたこと忘れそう。
本題。
定期的にバックログを整理し、勇気を持って不要なバックログをクローズする。クローズするための基準の一つとして、チームの共通認識となるインセプション・デッキの作成が有効とのこと。
インセプション・デッキについては、『カイゼン・ジャーニー』を読んで知ったけれど、そういえば実践していなかった。
自分はいつ変わるのだろうか。いつ覚悟を決めるのか。
2本目、ヴァル研究所の新井さんの発表。
話の流れが早くてあまりついていけなかったが、1つ刺さったのは『キャリア・アンカー』が紹介されたスライド。
年始のブログでも、この本を読まなければ、キャリアを考えなければ、と書いて、早半年が過ぎた。
自分は、いつ、行動するのか。
3本目、ギルドワークスの市谷さんの発表。
仮説検証型アジャイルを霞ケ関で実践、PO代行として事前の成果物チェックを行い、ステークホルダーの前でスプリントレビューの進行役を行った話。などなど。
過去にチームの上にいる偉い人に向けて、自分がここでいうPO代行のような役割をしていたこともあったな、となんとなく思い出したものの、あのプロダクトのステークホルダーは一体誰だったのだろうか、と思う。
あの時の仕事が楽しくなかったと言えば嘘になるだろう、チームメンバーがバックログを消化していく姿は頼もしかった。ただ、自分はコードが書きたいと思ったし、そうして価値を届けたいと思った。そして今に至る。
仮説検証による学び中心にした共創の場があるとしたら、自分はそこでどういう仕事をしたいだろうか。
[気になる不参加セッション資料まとめ]
[まとめ]
色々と、すぐには答えの出せない問いを見つけることができた。気がする。考えよう。