この記事は子育てエンジニア Advent Calendar 2020の11日目の記事です*1。
先日、2020年12月1日(火)に、TDDでおなじみの@t_wadaさんが「エンジニアとしてこの先生きのこるために」と題して、弊社で講演をしてくださいました。
今回の講演後の質疑応答パートでは、2020年らしくコロナ禍をテーマにした内容もあり、子育てエンジニアとしての自分の「学び」を考える上で参考になりました。
[講演資料]
講演資料はSpeaker Deckで公開されている既存資料とほぼ同様でした*2。
が、自己紹介パートがしっかりアップデートされていました。そこにシビれ(ry
[子育てエンジニアとしての悩み]
私はソフトウェアエンジニアとして10年近く働いてきましたが、「仕事のための学習の時間が取りづらい」と悩んでいます。
子育てをしていない頃は、仕事が遅くまである、休日は疲れているので寝たいといった理由から、学習時間が確保しづらかったです。
子育てをしている場合にはそれらに加えて、仕事中に保育園から電話がかかってきて熱が出たと言われて病院に連れて行かなくてはならなかったり、 週末も習い事や公園に連れて行ったりと、とにかく時間がありません。
学習する時間がなくても、世の中は待ってくれません。日々つぎつぎと新しい技術が紹介されていきます。
それに加えて私の場合は、未経験新卒からソフトウェアエンジニアになったので、コンピューターサイエンスを学んでいる人たち違って基礎ができていないため、そもそも学ぶべきことが多いのです。
[@t_wadaさんの答え]
講演の中で、現役プログラマであり続けるためのやり方のひとつとして、毎日意味のあるコードを書くことにチャレンジする「Write Code Every Day」を紹介されていました。
「どうやって毎日意味のあるコードを書くか」に対する答えのひとつとして、コロナ禍以前の手法であると断った上で、@t_wadaさんは「始発駅近くに住み、座れる可能性をコントロールする」とおっしゃっていました。
そうして確保した時間で、英語や技術の学習に充てたり、いま取り組んでいる問題を小さく分割して30分でコードを書けるようにしておくそうです。
@t_wadaさんもかつて「Write Code Every Day」にチャレンジされたそうですが、お子さんが生まれたタイミングや、お子さんが1歳前後の時期は続かないことが多かったようです。
子供がいる、かつコロナ禍という2020年の現在において、毎日コードを書くまたは学ぶための時間を確保するというのは、とても難しいことだと私は感じています。
@t_wadaさんが現在の状況下でどのような工夫をされているのか気になったので、講演中にQ&Aサイトで以下のような質問をしました。
@t_wadaさんは、通勤という合法的に勉強できる時間がなくなったことで、子供と過ごす時間が増えた点は良かったと前置きした上で、次のような工夫を教えてくださいました。
- 書斎に仕事ができる空間を作った
- 早寝早起きをするようになった
つまり、通勤電車のように、ひとりになれる時間・場所をつくることが、勉強時間の確保に不可欠ということだと理解しました。
当たり前といえば当たり前の回答ですが、きちんと時間を作って継続的に取り組むことが重要なのだなと再認識できました。
私の場合、書斎をすぐに作ることは難しいですが、遅く寝ることですでに早寝早起きと同じくらい、勉強時間を確保できています。しかし最近は寒くなってきたこともあり、子供を寝かしつけながら一緒に寝てしまって勉強できないことが多く、悩みは尽きません。
[講演について感想その他]
子育てとは関係ない部分もありますが、講演についての感想などをまとめておきます。
こちらは講演直後の私のツイート。
スタンドを出す方法を教えてもらいました!がんばるぞー💪 https://t.co/aziWFGt6Cu
— KIDANI Akito (@kdnakt) 2020年12月1日
どういうことかというと、講演開始直前にアイスブレイクとして質問タイムが設けられていたときに以下の質問を私がしました。
この質問に@t_wadaさんは「成り行きもあるけれど、ひとつのことをやり続けるとスタンドが出る」と回答してくださいました。続けることは得意な方だと思っているので、少し希望を持つことができました。
講演の中では、他にも「身の回りをプログラミング対象にする」や「大事なことに集中する」ことが現役プログラマとして学びつづけるためのコツとして紹介されていました。とくに、最近私は仕事でいろんな案件に手を出しすぎていて、集中できていないと感じていたので、反省しています。
[まとめ]
- 子育てしながら学び続けるのは@t_wadaさんでも大変(ちょっと安心!)
- 学習を続けるには、ひとりになれる時間や場所を工夫すると良い
- ひとつのことを続けているとスタンドが出るかも
@t_wadaさん、素敵な講演をありがとうございました!
*1:2018年、2019年に続き2020年も書きます。